2%のインフレに対抗できそうな金融商品を探す

おさらい:インフレとデフレ。インフレと預金。

前回はインフレとデフレのお話をしました。デフレの時代は、モノの価値が下がりおカネの価値が上がる。インフレの時代は、モノの価値が上がりおカネの価値が下がる傾向にあるということでしたね。

これまでのようなデフレの時代であればモノの価値は上がりにくく、おカネの価値が上がるので、たとえ低金利であっても、預金などにおカネを預けていても目減りする心配はほとんどありませんでした。

しかし2013年4月に政府・日銀はインフレ率を2%に引き上げることを目指す方針を示しました。また今の経済情勢からは預金の金利が2%を上回る水準まで上昇することは難しそうですので、もしこの目標インフレ率が実現し、今の低金利のままだとすると、元本の価値が保証されている預金であってもお金の価値が目減りしてしまう可能性が高まります。そのため前回は、インフレに備えた資産対策を考えておく必要がありそうです、というお話をしましたね。

そこで今回は、「インフレ率を上回る・インフレに対抗できそうな金融商品を探す」ということを考えてみたいと思います。これらの金融商品には、たとえば外貨預金、株式投資、投資信託などがあげられるでしょう。

外貨預金で、外国の高金利通貨に預けてみる

第1候補である外貨預金は、日本円を外国の通貨に換えて預け入れる預金です。現状では、私たちが良く知っている米ドルやユーロの金利は日本円の金利と大差はないのですが、オーストラリアドルやニュージーランドドル、さらに新興国通貨と呼ばれる南アフリカランドやブラジルレアルなどは、日本円よりも高い金利で預けることができます。しかしながら高い金利を出せる背景に国の信用力が低い場合や、新興国通貨の中には、価格変動が大きくなるなどのリスクもあります。外貨預金は、外貨を円に戻す時の為替レートが、外貨預金に預けた時の為替レートよりも円安であれば為替差益が得られ、円高であれば為替差損を被ることがあります。

インフレ時代に
成長が期待できる企業を買う株式投資

2つ目にご紹介したいのは、株式投資です。これは企業が発行する株式を購入するという投資方法です。多くの個人投資家は証券取引所で取引されている株式(これを上場株式と呼ぶ)を、証券会社を通じて売買します。株式は、一般的に企業の業績が改善すると予想されれば株価は値上がりし、業績の悪化することが見込まれれば株価は値下がりしやすいとされています。インフレになると、企業の売上高が上昇しやすくなり、業績の改善、株価の上昇が期待できます。ただインフレになると、人件費などの企業にとってのコストも上昇しますから、企業の中には売上高が上がっても利益が減少し、業績が悪化する企業も出てくるかもしれません。このため、今後の業績改善が見込める企業を探す必要があります。なお、株式は企業業績だけで動くわけではなく、金利や為替相場などのマーケットの動きに影響を受けますので注意が必要です。

専門家に運用をお任せする投資信託

株式投資が難しいという方には、投資信託を買うという第3の方法もあります。投資信託は投資家から集めたお金を、投資家に代わりファンドマネジャーという専門家が運用する金融商品です。例えば日本株を投資対象とした投資信託では、ファンドマネジャーが日本株の中から今後値上がりが見込めそうな銘柄を厳選して複数の銘柄に投資をします。投資信託の時価である基準価額は毎日上がったり下がったりします。この点は個別の株式への投資と同じになります。しかし、投資信託には多数の銘柄に分散して投資することで、ある銘柄が値下がりしても、別の銘柄の値上がりでカバーすることで、全体として損失を小さくできる可能性があります。これが個別株式への投資にはないメリットとなります。(投資信託は購入時の手数料のほか運用期間中や換金時にも諸費用が掛かりますので、こちらも確認が必要です)。

自分に合った商品を選ぶようにしましょう

ここまでインフレに対抗できそうな金融商品として紹介した「外貨預金」、「株式投資」、「投資信託」で運用したときの成果は、場合によっては預金の利回りよりも高くなり、インフレ目標を上回る可能性もあります。その一方で、3つの金融商品に共通しているのが、日本円の預金のように元本が保証されているわけではないため、元本価値が損なわれるリスクを負う必要が出てくるということです。

このリスクと商品選びのポイントは、前前回の記事「第3回「リスクってなに?」」でも紹介していますが、それぞれの投資対象の状況やリスクの所在や大きさを事前にしっかり調べて、ご自身のリスク許容度や目的など自分がやろうとしていることを理解したうえで、行う必要があるということです。

外貨預金一般について

投資信託一般について

 

執筆者プロフィール

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

  • 本稿は、執筆者が本人の責任において制作し内容・感想等を記載したものであり、新生銀行が特定の金融商品の売買や記事の中で掲載されている物品、店舗等を勧誘・推奨するものではありません。
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