見た目の違和感を解消!40代男性のカジュアルおしゃれ術

体形や肌など、見た目に変化が現れ始める40代。ファッションでも「若い頃の格好が似合わなくなった」「スーツや制服以外で着る私服がわからない」など、悩みが出てくる年代ではないでしょうか。
40代といえば家庭があったり仕事が忙しかったり、ファッションにかけるお金も時間もない人が多い年代です。特に男性は、ファッションを後回しにしがちな人が多くいます。しかし、そんな人でも、「野暮ったく見えるのは嫌」と考えているのでは?

そこで今回は、株式会社エレガントカジュアルの代表で、パーソナルスタイリストとしてお客さまの買い物同行件数4,600件を超える森井良行さんに、40代男性のカジュアルファッションのポイントを教えていただきました。

40代になってこれまでのファッションが似合わなくなる理由とは?

さまざまな年代のお客さまから相談を受けるという森井さん。中でも、30代後半から40代の男性に多いのが、「これまで着ていた服が似合わなくなった」というお悩みだそうです。

――40代になると「今まで着ていた服が似合わなくなった」という声をよく聞きますが、なぜなのでしょうか?

森井良行さん(以下、敬称略):
40歳前後の男性が、これまで着ていた服に違和感を抱く理由は2つあって、ひとつは毛量の変化です。明らかに薄くなっていなくても、年齢とともにどうしても髪のハリやコシがなくなり、若い頃と比べてボリュームは減少します。それに加えて、もうひとつの理由は肌の質感です。しわが増えたり、色つやがなくなったりといったことで、顔の印象が変わってきます。
なかなか自分では気付かない部分かもしれませんが、服装が変わっていないのに「なんか違う」と感じるのは、こういった外見の変化が影響していることがあります。

――見た目が変わってきたのに、今までと同じ服を着ていることが「なんか違う」の原因なのですね。

森井:
さらに、ここ数年で「おじさん」の定義が変わってきたのも原因だと思います。今の40代がイメージする「おじさん」って、体のサイズに合っていないダボダボの服を着ている人だと思うんです。サイズをきちんと選ばず、「体が入る服を着ている」人ですね。
今の40代のファッション的な時代背景として、体のラインをすっきり見せるためにジャストサイズを追求してきたっていうのがあると思います。でも、今は男性のファッションもオーバーサイズが主流。その中で、以前と同じジャストサイズを着ていると、それだけで「おじさん」と見られてしまったりするんです。

オーバーサイズを取り入れるときに意識すべきことは2つ

――でも、40代がオーバーサイズを選ぶと、「ただのサイズの合っていない人」に見えそうで、ちょっと心配です…。取り入れるコツはあるのでしょうか?

森井:
まずはハリのある素材を選ぶことですね。同じオーバーサイズでも、やわらかい生地とハリのある生地では、見た目の印象がまったく変わってきます。やわらかい生地だと体のラインが出てしまうので、ただだらしない感じに。一方、ハリのある生地であれば、気になる腹部をカバーできるのはもちろん、多少衰えてきた筋肉もパンプアップして見せることができます。そのため、Tシャツでもシャツでもパンツでも、ハリのある生地を選ぶようにしましょう。

――なるほど!ほかにもコツがあれば教えてください。

森井:
パンツの丈に気を付けてほしいです。年齢に関係なく近頃人気なのが、太ももから足首にかけて細くなっていく「テーパードパンツ」。テーパードパンツをカッコ良くはきこなすには、裾を「アンクル丈」と呼ばれる、くるぶしくらいの長さにするのがポイントです。脚にフィットしたパンツなら多少長めでも問題ないですが、テーパードパンツは長過ぎて足首で生地が溜まっている状態だと、どこか野暮ったく見えてしまいます。
また、このテーパードパンツは、ウエストではくことも重要です。40代の男性は90年代の腰ばきや00年代のローライズを知っているので、どうしてもパンツは腰ではくものと思いがち。ですが、テーパードパンツの場合は、スーツのスラックスと同じ位置ではいたほうが、シルエットをきれいに見せられます。

迷ったときは「見たことがあるか、ないか」で選ぼう

――選び方はわかったのですが、これまでとは異なるテイストの服は着慣れていないがゆえに、気後れしてしまいそうです…。

森井:
相談してくださるお客さまによくお話しするのが、「許容内の想定外」で服を選ぶことです。許容内が何かというと、自分の中で常識だと思っていること。着たことがある、見たことがあるという服は、その人にとって許容内です。一方、想定外というのは、着たことがない服のこと。
40代が自分の若い頃に着ていた想定内で服を選ぶと、年齢や時代に合わなかったりするため、想定外の服を選ぶ必要があります。自分が着たことのない服を選ぶのは勇気が必要だと思いますが、そこで重要になるのが許容内かどうか。つまり、「こういう服を着ている人を見たことがある」という既視感なんです。

――既視感があると、着慣れない服でも着こなしやすいのでしょうか?

森井:
不動産関係の会社を経営されている方から、日曜日の昼間に、取引先のホームパーティーに行くためのコーディネートを考えてほしいというご相談がありました。
スーツ以外のアイテムとして、ピンクのシャツとグレーのジャケットをお持ちとのことだったので、白いパンツをおすすめしたところ、自分には似合わないとおっしゃるんです。ただ、実際にはいたことはないというので、試しに試着をしていただきました。すると、試着を終えるなり、「白いパンツ、いいね!」と、すごく気に入ってくださったんです。さらに続けて、「六本木にこういうIT社長いるよね」って。

こんな感じで、「こういう格好をしている人いるな」っていうイメージがわいたら、それが許容内。おしゃれをしようと思い立って、派手な柄や色を選ぶ方がいますが、そういう服を着ている人ってどんな人か考えてみてほしいと思います。
イメージがわかない服、わいたイメージが自分と合わない服は選ばないほうがベター。「恵比寿にいそう」「IT系企業のサラリーマンにいそう」など、特定の街や職種を思い浮かべるとわかりやすいですよ。

40代男性におすすめのカジュアルコーディネート例

――では、具体的なコーディネートのコツを教えてください。

森井:
簡単におしゃれに見せてくれるコーディネートとして提案するのが、「ワンツーコーデ」と「スリーピースコーデ」です。

・ワンツーコーデ:トップスとパンツのみで完成するコーディネート
・スリーピースコーデ:インナーとアウター、パンツの3アイテムを組み合わせたコーディネート
この2つのコーディネートはアウターがあるかないかの違いに見えますが、色の組み合わせ方が少し違います。

ワンツーコーデの場合

森井:
トップスとパンツの色を同系色で合わせたワントーンコーデであれば、スニーカーの色でメリハリをつけてあげるのがベターです。
上下で色を変える場合、例えば紺のポロシャツにチノパンを合わせるときは、靴の色も濃いめにして、サンドイッチのように挟んであげるとまとまりが出ます。

スリーピースコーデの場合

森井:
スリーピースコーデには2つのパターンがあって、ひとつはインナーを白にすること。そうすることで、パッと明るい印象が作れます。
もうひとつは、インナーとアウターを紺など同じ色でそろえ、パンツには別の色を持ってくるという手です。このコーディネートは、カジュアルでありつつ、大人っぽい仕上がりになるので40代の方にはおすすめですね。

――どちらも何気なくしているコーディネートですが、色の組み合わせを考えるだけでおしゃれに見えますね。

森井:
逆に気をつけてほしいのが、全身同じ色でまとめないことですね。特に、全身黒でまとめるコーディネート。ファッションに無頓着な人が全身を黒でまとめると、ちょっとおしゃれすぎて「がんばってる感」が出ちゃうんです。または、すごく無頓着に見えてしまうか。
もし、全身黒を着る場合は、サイズ感を気にするのはもちろん、髪の毛をきちんとセットする、小物にも気を使うなど、細かい部分まで手を抜かないことが必要です。

買い足しアイテムはコレ!

――では、ファッションに興味の出てきた40代男性が服を買い足すとしたら、どのようなアイテムを選べばいいですか?

森井:
おすすめしたいのは、オーバーサイズのTシャツとシャツです。ワンツーコーデでもスリーピースコーデでも活躍してくれます。

オーバーサイズのTシャツ

森井:
何色でもいいのですが、Tシャツは無地でクルーネックがトレンドで、定番でもあります。ロゴやプリントが主張するTシャツは若者ならいいですが、40代だとちぐはぐな印象になってしまうことも。
ただし、Tシャツもパンツと同じで、丈感には注意してください。理想はパンツのポケットがギリギリ隠れるくらい。それより長いとだらしなさが強調されてしまいます。

オーバーサイズのシャツ

森井:
オーバーサイズのシャツは、ベージュやグレーを選ぶと使い勝手がいいと思います。ただ、このベージュやグレーも、明るめだったり、暗めだったりと明度がさまざまです。最近はファストファッションのお店でもグラデーションでそろっているので、いくつか試着をしてみてください。着たときに、顔の印象が明るく見えるシャツを選ぶといいですよ。

――パンツを買うなら、先程のお話に出てきたテーパードパンツでしょうか?

森井:
そうですね。合わせる靴はスニーカーでもOKですが、あえてローファーなどかかとのある靴を合わせると、大人っぽさが出ます。

――靴の話が出たところで、服以外の小物についても教えてください。

森井:
絶対に避けてほしいのが、仕事で使っている鞄をそのまま持つことです。それ以外だと、斜め掛けバッグやリュックを使っている人が多いと思うのですが、実はこれも一歩間違えると野暮ったく見える原因になるんですよ。ポイントはストラップやハーネスの色。例えば、白のTシャツに黒いストラップやハーネスの斜め掛けバッグやリュックだと、ストラップやハーネスの部分が目立って子供っぽく見えたり、生活感が強調されたりしてしまいます。逆に言うと、おしゃれな人ほど服と色を合わせていることが多いですね。

また、個人的におすすめしたいのが、「ネオプレン」というウエットスーツのような合成ゴム素材のトートバッグ。軽くて丈夫なのはもちろん、ハリがあるので、カジュアルでありながら上品な印象を与えることができます。仕事以外で使えるバッグを購入するなら、選択肢に入れてみてください。

ファッションに必要なのはセンスではなく知識

――ファッションに苦手意識を持っている方へ、メッセージをお願いします。

森井:
いろいろな方の相談を受けている中で感じるのは、ファッションに苦手意識がある方は、見た目に何かしらのコンプレックスを持たれているように思います。そのため、おしゃれなんて…とあきらめてしまっている人が多い。でも、これは声を大にして言いたいのですが、体形の悩みやコンプレックスは、正しい知識を実践に活かせば、必ず改善できます。
ファッションは、センスじゃなくて知識。何歳からでもおしゃれは楽しめますし、ポイントを押さえれば、ファストファッションでも十分におしゃれなコーディネートができますので、あきらめないでくださいね!

<プロフィール>
森井良行(もりい よしゆき)

株式会社エレガントカジュアル代表取締役、一般社団法人服のコンサルタント協会代表理事。一般企業を経て2007年にスタイリストとして独立し、延べ4,600人を超えるビジネスマンの買い物に同行する。著書に「男の服選びがわかる本」(池田書店)、「真似するだけで印象が劇的によくなる 38歳からのビジネスコーデ図鑑」(日本実業出版社)などがある。

 

執筆者プロフィール

  • 本稿は、執筆者が本人の責任において制作し内容・感想等を記載したものであり、新生銀行が特定の金融商品の売買や記事の中で掲載されている物品、店舗等を勧誘・推奨するものではありません。
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